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父のおまじない

 

先日母から唐突に「昔お父さんが言ってたおまじない覚えてる?」というLINEがきました。

 

タイトルにも書きましたが、そのおまじないとは悪い夢を見ないためのおまじないです。

そのおまじないは、「臨兵闘者皆陣列在前」というもの。

聞いたことがある人もいるかもしれませんね。いわゆる九字と呼ばれるもので、陰陽道などで使われる印です。

 

覚えている範囲でその経緯をお話しすると、かなり小さい頃、幼稚園か小学校低学年の頃だと思います。

寝る度に怖い夢を見る時期があって、眠るのが嫌になってしまったことがありました。たしか、そんなときに父が私のハム太郎のまくらに向けてしてくれたおまじないがこれ。父はそのおまじないを唱えながら人差し指と中指を使って、(今思えば適当な)印をまくらに書き付けます。たしかそのおまじないをしてもらったあとはしばらく悪い夢を見ることはありませんでしたし、自分でもそのおまじないを唱えるようになりました。

 

不思議な話ですが、小さなころには、というか今でもほとんど馴染みのない小難しい言葉の羅列であったにも関わらず、しっかり覚えているものなんですね。

 

そういう面では父は非常にユーモアに溢れる人なんだと思います。

こういう話は結構あって、「父の車はラピュタの飛行石を搭載している」とか。お盆や年末になると地元の山梨から父の実家のある東京まで車で行くのですが、その帰り道は夜になることが多く、幼かった私はよく車のなかで寝ていました。目をさますともう見慣れた道を走っているので、「なんでこんなに早いの?」と尋ねたんだと思います。すると父は「お父さんの車はラピュタエンジンが入ってるから、空を飛ぶことができるんだ」なんて言ったんですね。それを私は素直に信じていた、なんてかわいいエピソードもあったりします。

 

父はいろんなことを知っていて、それはたとえばギリシャ神話だったり、日本の四季の話であったり。中学生くらいになるとそれを逐一話してくるのがうっとうしく感じたりもしたんですけれど。今になってみると、そうした父の話は結構覚えているし、自分の考え方や感受性はだいぶ父の影響を受けているのだとも思います。

 

 

そんな、少し懐かしいことを思い出したので。